2019年12月16日月曜日

南極海へ向けて

南極海での航海に向けて本日出発します。

日本からの多くの乗船研究者は三々五々羽田空港に集まって、今夜のフライトで移動します。ロサンゼルス、サンティアゴを経由してプンタアレナスまで。高知からだと移動時間は30数時間、時差12時間の地球の反対側までの長旅ですね。考えただけでも肩が凝って腰が痛くなってくる。。。

10月16日に横須賀を出港した白鳳丸は、今年で就航30周年を迎えました。今回の航海は約5ヶ月間の長期航海の一部であり、全体としては「白鳳丸就航30周年記念世界一周航海HEAW30」と呼んでいます。我々の航海から後半戦がスタートします。


2019年12月13日金曜日

あと3日で出国

あと3日で南極海へ向けて出発だ。

バタバタと陸での仕事を片付けていく。講義、学生実験、学生指導、たまっていた伝票処理などなど。。。。果たしてすっきりした気分で乗船できるか。

2019年12月12日木曜日

南太平洋からのメール

我々の南極航海の前に、白鳳丸は南東太平洋で緯度トランセクト観測をしてきました。主席研究員の津田先生から昨晩メールをもらいましたが、予定していた観測をほぼ100%実施できたという嬉しい知らせでした。

我々も良い流れを引き継いで、南極半島沖やウェッデル海での観測を完遂したいものです。

2019年12月7日土曜日

ラボ合宿

琴平で池原研究室の合宿を敢行。

秋から研究室に配属になった学部3年生も加えてのプレゼン大会です。特に、卒論生と修論生は現状報告と最後の詰めをどうするか議論を深めました。

もちろん金刀比羅宮にも参拝し、南大洋航海の安全と成功を祈願。
これで大丈夫!!


2019年12月4日水曜日

気になる海氷分布

12月に入り、南大洋航海が迫ってきた。

気になるのは海氷分布。
極地研の方の協力で観測衛星AMSR2のデータによる海氷密接度マップを日々チェックできるようになっている。

南極半島周辺やウェッデル海の海氷がどれだけ融けて、どこまで海が開くかが大問題なのです。こればかりは神頼み、運試し。


http://polaris.nipr.ac.jp/~dais/AMSR2/IC-AMSR2-w-latest.gif


2019年10月16日水曜日

白鳳丸、出港!!

白鳳丸が横須賀から出港しました。
5ヶ月かけて南半球を一周して様々な観測を行います。

まずは一路ハワイを目指して南下し、その後は南東太平洋での生物・化学系の観測を行って、プンタアレナスまで南下します。

我々の航海(KH-19-6 Leg4)は12月中旬から開始。



2019年10月3日木曜日

ちきゅうと白鳳丸



清水港では白鳳丸が掘削船ちきゅうの隣りに停泊していました。

絶妙なアングルで撮るとそれほど大きさの違いがわかりませんが、実際にはかなりのサイズ感の違いが。。。。

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観測機材積み込み@清水港

清水港にて白鳳丸に観測機材などを積み込みました。レグ5つ分の大量の荷物。

曲がることを想定して、多量のステンレスバレルも積み込みました。

2019年9月27日金曜日

航海の荷物発送

白鳳丸の南極航海へ向けて高知から荷物を発送。
来週、清水港で船に積み込みます。

高知大からは池原のほか、ポスドク2名、短期研究員1名、学生1名が乗船します。


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2019年8月30日金曜日

東大駒場博物館

白鳳丸航海で南極海から回収したセジメントトラップが展示されています。東大の駒場博物館。9月末まで。
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2019年6月27日木曜日

白鳳丸30周年記念世界一周航海(HEAW30) へ向けた研究戦略会議


今日と明日、東大にて世界一周航海に向けた研究集会を行います。
「白鳳丸30周年記念世界一周航海へ向けた戦略会議」
2019/6/27-28
東京大学大気海洋研究所 講堂
https://www.aori.u-tokyo.ac.jp/aori_news/meeting/2019/20190627.html

2019年4月23日火曜日

X線CT

(久々更新)
 南極海から戻ってはや2ヶ月。
ピストンコアの解析を今日から始めました。まずはX線CTを使ってコア(堆積物)の構造などをチェックします。氷山や海氷が運んだ石ころもコアの中に入っているのが一目瞭然でわかります。

南極海ケープダンレー沖のコア

高知大学海洋コア総合研究センターの主力装置の一つX線CTスキャナ





2019年2月13日水曜日

Little Creatures

昨日の午後、早速下船した研究者達は久しぶりの揺れない大地の感触を確かめながらそれぞれフリーマントルの街を散策して、夕方には「Little Creatures」に集結。

そうです、フリーマントルといえばLittle Creatures!!
クラフトビール工場にあるレストランで、フレッシュなビールで航海成功の祝杯をあげ、新鮮な野菜や船内では食べられないピザ、ムール貝などを堪能しました。

白鳳丸の南大洋航海では大抵フリーマントルに帰港するので、Little Creaturesでの祝杯は下船後のお決まりコースですね。

(2019-02-20更新)

フリーマントル港近くのビーチ

リトルクリーチャーズのペールエール、うまい!

飲みまくるおじさんたち

夜のフリーマントル駅。「よりもい」でも有名になった? 

白鳳丸に帰船

2019年2月12日火曜日

フリーマントル帰港

2月12日10時、フリーマントル港に帰港しました。長いようで短かった航海も無事終了です。

主席部屋の窓からも、これまでの曇り空ではなく、たなびくオーストラリア国旗が見えています。外は青空が広がって、爽やかな夏の風が吹いています。



2019年2月10日日曜日

ハレナシ

連日洋上セミナーを開催中。今航海の成果速報や過去の航海で得た試料を使った研究紹介が行われています。

晴れてはいないが、穏やかな海が広がる南インド洋
南緯38度、東経110度、気温15度、水温15度、風速11m/s、曇り空、晴れ間無し

午前中数時間だけ雲間から日差しが降り注ぎ、皆が、今日は久しぶりにおひさまが出てるね、と言いたくなるような穏やかな海になりそうだった。だが、また曇り空です。

確かに、今航海はず〜〜っと曇り空か雨か雪で、スカッと晴れたのは南極大陸を遠望できたほんの数時間だけだったなあ。あれはホントに何かのご褒美だったんだなあ、と思います。

でもまあ、曇り空でも良いのです。行き帰りの暴風圏も巨大な暴風目玉の隙間をスルリスルリとすり抜けて、大時化に遭遇することなく、無事フリーマントル港まで予定通り戻ることができそうです。

毎日の波浪予想図に船位をつけたパラパラマンガをパワーポイントで作っていますが、1ヶ月分をパラパラ見返してみると、これがまた、暴風目玉をなんとまあ上手にかわしながら続けて観測して、またさらに目玉をかわしながらここまで北上してきた様子がよく分かります。これ、全てが運とタイミングによるものなのですが、過去3回の南大洋航海も同じ感じだったので、我ながら「あっぱれ!!」を贈りたい気分。

これを読んでいる方々の中には、暴風圏ってたいしたことないんじゃないの?と思っている御仁もいるかもしれませんが、暴風圏はやっぱり暴風圏なのです。私が最初に白鳳丸で南極海の調査に参加した1994-95年のKH-94-4次航海では、ニュージーランドを出港して1週間弱、全く何の観測も出来ず、ただただ暴風に翻弄されているだけだったことがありました。今思えば、例の暴風目玉に接近遭遇してコテンパンにやられていたのでしょう。そのときは厨房も機能不全に陥り、食事がおにぎりだけだったこともありました。まあ、研究者はほとんど船酔いでグロッキーで食堂に下りてくる人もまばらでしたけど。

さて、来年度の世界一周航海はどうなるでしょう。

2019年2月8日金曜日

デッキでの最後の観測

南緯46度まで北上してきました。

暴風圏の例の目玉をかわして、最悪の時化には遭遇せずに済んだようで、第一希望の地球物理航走観測ラインを走っています。これも乗船者達の日頃の行いの良さのたまものでしょう。

14時30分、プロトン磁力計を揚収し、XCTDを投下して水温、塩分プロファイルを取得し、デッキでの主要な観測作業を終了しました。あとは海底地形、全磁力などの航走観測と研究用海水のサンプリングを豪州EEZに入る手前まで継続し、フリーマントル港には12日に帰港します。

ラボでは航海前半に採取したピストンコアの半裁と基礎解析が展開中です。いや〜良いコアが採れましたよ!

岩相記載と色測定
半裁したピストンコアの一次処理
記載チャレンジ

XCTD投下中
海に映える男

2019年2月6日水曜日

暴風圏、再び

南緯53度、東経91度を北東へ向けて航行中。

再び暴風圏に進入し、案の定時化模様です。風速は18m/sを越え、三角波が風に砕け散ります。向かい風じゃないことがせめてもの救いで、それほど大きなピッチング(縦揺れ)にはなっていません。

船内では採取した試料の処理が進んでいます。マルチプルコアのスライスやドレッジで取れた岩石試料の分類などなど。 海水の分析も北大、海洋大チームが進行中。

マルチプルコアの半割

岩石試料を分類し写真を撮ります

暴風圏の南極海

2019年2月4日月曜日

べた凪

べた凪の南極海。

2月3〜4日は珍しくべた凪となった。

3日の夕方に観測が一段落して、夕食を食べ終わり、ふらふらと部屋に戻り、ビール飲んで寝ようと思ったのだが、500缶を飲みきる元気もなく、そのままベッドへ。朝まで12時間眠りました。

べた凪だったので揺れで起こされることもなく。


離脱

CTD祭りに続くケープダンレーでの3日間の怒濤の観測を終え、2月3日16時、観測海域を離脱しました。4日11時現在、南東インド洋海嶺での採泥とプロトン観測に向けて南緯63度を航走中です。

今日は後部甲板に展開していたエアガンなどのホース類を撤収し、外回りは荒天準備を完了。暴風圏に備えています。

怒濤の観測の様子はおいおい更新。


2019年2月3日日曜日

PC & MCS実現

ケープダンレー底層水が流れ下る深海チャネルで反射法地震探査とPC採泥を行いました。これらは歴史に残る画期的な観測になるかもしれません。

前日、陸棚とbasinでの観測は断念しましたが、事前に設定された離脱リミットまでの残り10数時間をやりくりして、必要最低限のCTD採水を実行し、11マイルだけのMCS測線を走ってもらいました。さらに、最後の仕上げにチャネル脇でピストンコアを採取することにも成功。

周りはべた凪の南極海。ピストンコアが海底に着底後、ワイヤーをじわりと巻き上げていくと引き抜き時のテンションがかかります。それをペンレコーダーで見ながら着底と離底を確認するのですが、引き抜きテンションが理想的なものだったようで、テンション計まわりでは歓声があがっていました。

私は3研のTVモニターに映し出されたAフレームの滑車を注視していました。PCの着底時には滑車とワイヤーが大きく揺れ、その後PCを引き抜き始めたときにテンションがかかりだすと滑車がグイグイと手前に引っ張られる様子と、コアバレルが海底から抜けたことも滑車の動きでわかったのでした。滑車で引き抜きテンションのかかり具合がわかるとは!それほどべた凪だったということでもあります。

こうして気分良く観測海域を離脱することが出来ました。終わりよければ全てよし。
まだ観測が残っていますが。。。。



2019年2月2日土曜日

南極大陸!!

ケープダンレー底層水の形成現場である大陸棚とBurton Basinでの観測を計画していましたが、暴風と浮氷に阻まれて南下できず、残念ながら断念せざるを得ませんでした。

その代わり、南下を断念して次の観測地点へ戻る途中、小一時間だけ空がすっきりと晴れ渡り、視界が一気に開けた時に、なんと南極大陸が視認できたのです。大陸沿岸部の山とその奥の氷床が肉眼でも確認できます。何度も南極海に来ていますが、ここまでハッキリと大陸を視認出来たのは初めて。ちょっとしたご褒美をもらった気がしてハッピーになりました。すぐにガスがかかって見えなくなりましたが。。。。

その後も、天候など刻々と変わる諸条件に応じて観測点と観測内容を臨機応変に調整しつつ、海氷のサンプリングやCTD採水を行っています。主席の寝られない日々が続きます。
(2019-02-06アップ)

刻々と変わる観測スケジュール@3研デスク

真夜中の3研ウラ

2019年2月1日金曜日

甘くなかった。。。

甘くなかった。今日は暴風雪。

しかし、なんとか係留系は設置しました。






2019年1月31日木曜日

雪降る中で続く観測

気温も氷点下になってきました。
雪もちらついています。時折、吹雪のようになることも。
亜表層の海水温もマイナスの世界です。

ただ、風が弱いので海も穏やかで観測を続けることが出来ます。これが夏の南極海の良いところ!
暴風圏での観測は風とうねりとの闘いでしたが、気にせず毎日観測できる幸せな海です。

吹雪の中のCTD観測

底層水の化学トレーサーフロンの分析が続く

係留系に設置するRAS(自動採水器)の準備中


2019年1月30日水曜日

クジラが遊びに来た

10時、CTD05(64°57’S、65°12’E)到着。ガスがかかって視界が悪い。風速2m/s、湿度99.9%、気温-0.2度、水温0.2度。風がほとんど無いので寒さはあまり感じない。ゆったりと海面がたゆたっている。穏やかな南極の海が広がっています。

CTD観測中にクジラが遊びに来ました。ブリッジの見立てではイワシクジラらしい。

結構大きな3頭くらいのクジラがしばらく白鳳丸の右舷側でブローイングをしながらブラブラしていました。写真を撮るのがなかなか難しく、ブローしたあとしばらく潜って、次にどこに現れるのか動きを予想しながらシャッターチャンスを待つのですが、これがなかなか難しい。予想と違うところでブフォーとなること多々あり。

明後日の係留系設置に向けて準備作業も追い込み

イワシクジラ?のブロー

背びれはこんな感じ

2019年1月29日火曜日

CTD祭り絶賛開催中

南極ケープダンレー海域に近づき、本格的にCTD観測と採水、分析が始まりました。時間に追われるタイトな観測が続きます。

今シーズンはダンレー沖の海氷が少ない状況のようなので、南極大陸の陸棚上での観測が出来る絶好のチャンス。どこまで南下できるかわかりませんが、可能性のある観測を洗い出して観測点と測線を練り直しています。

南極海でのCTD採水

南極大陸棚での観測計画を練る

採水準備

化学トレーサー分析のための特別な採水