2016年1月31日日曜日

トラブル発生(1/31)

快調にインド洋を南下中。天気もまずまずだ。
朝食後、8時から研究用海水のフィルター濾過をスタート。

11時、Deep-ARGO1を投入。



投入準備
 今航海の重要プロジェクトとしてセディメントトラップの設置があるが、その準備も進行。産総研と大気海洋研から借り出したガラスブイをチェーンで連結。もう片側を持参したロープで固縛していると、そのロープじゃすれて切れちまうぜ、と船員さんからアドバイス。ボースンも参戦して船のクレナモロープで補助ロープを作ってくれた。いやはやありがたい。
セディメントトラップ係留系用のブイの準備
ガラスブイをチェーンで連結中
結局、船員さん達にサポートしてもらって完成

トラブル発生!!
その後、係留系の切り離し装置の窒素ガスの充填をやり直そうとしてガスが無くなってしまった。。。。さて、どうしたものか、窒素充填しておかないと深海に係留中に結露して切り離しが機能しなくなってしまうかも。。。。

思案していたら、もしかしたら川合さん(海洋大)の分析システムにN2ボンベがあるのでは?とひらめいて、チェックに行くと実際に窒素ガスボンベがあった。で、川合さんにお願いして分析用G3グレードのN2ガスを少しわけてもらい、切り離し装置に充填させてもらった。一件落着。

トラブル発生!!
エアガンは順調ですか?と中村さん(JAMSTEC)に聞くと、「いやあ、、、それが。。。。」。テストでガンを発信すると、5つ打つと収録が止まってしまうトラブルが発生しているとのこと。システムを再起動させると収録できるようになるので、最悪の場合、5ショット収録して再起動してまた5ショット収録して、を繰り返すことになるかも。。。。ということだった。さて、どうなることやら。

やっぱりいろいろあります。

2016年1月30日土曜日

観測開始(1/30)


5時半頃起床。航海スケジュールが気になって起きてしまった。

web航跡図で1つめのARGO投入点までの距離をチェックして、向こう3日間の観測スケジュールを作成。朝飯前にブリッジへ上がって、もろもろ確認。観測スケジュール表を11部コピーしてブリッジへ持参すると、そのコピーが船内の各部所、キーマンに配付されていくシステムになっているそうだ。主席研究員の主な仕事の一つが観測スケジュール作り。

午前中、曇っているようだったが、風が強く(13m/s)、波もそれなりに高い。12時からプロトン磁力計を投入し航走観測を開始。

昨日の出港後、モーリシャスEEZを抜けてすぐにフランスEEZに入ってしまうため航走観測も始まらなかったが、ようやく全てのEEZを離脱して、航走観測が出来るようになった。

シービーム、SBP(サブボトムプロファイル)もON。事前に聞かされていたが、シービームの状態はかなりヒドイ。サイトサーベイ的には困ったものだ。

19時から、1st Science Pub。ビール片手に航海概要とセディメントウェーブについて主席からレクチャー。

風速も10m/sまで落ちてきて、15ノットで快調に南下中。気温25度。1014hPa。もうすぐARGO1サイトだ。

日付が変わるまでにARGO1投入完了。

ベッドへ。
インド洋の朝日


プロトン投入
エアガンの準備も開始

2016年1月29日金曜日

出港(1/29)

白鳳丸で朝食をとった後、9時のSANPANで何人かで街へ出た。

ポートルイス港に停泊中の白鳳丸
街へ
 ポートルイスのチャイナタウンにつながる通りは出店がたくさん並んでいて活気があふれている。


通りに面したマーケットでお土産を物色。マーケット内は雑多で猥雑な雰囲気のある楽しげな場所だ。唐辛子やバナナ、野菜がところせましと並んでいる。動かないエスカレーターを登って2階にいくと、小さな小間の土産物屋が並んでいて、Tシャツやら彫り物などを売っているようだ。

まだ早い時間帯なのか、売り子がいる店は少ないようだったが、おもしろそうだったのでいろいろ物色。海外出張が多くなると子供達への土産もなんだか買う物がなくなってきたので、ちょうどよい。木をくりぬいた太鼓と編み込んだバッグを子供達に購入。いい土産ができた。

マーケットの唐辛子売りのおじさん
バナナ
次に、スーパーマーケットでお菓子やつまみのチーズなどを購入して、


11時のSANPANで帰船。

14時出港。天気は晴れ。

さあ、南大洋へ向けて出港!!

港を出るとそこそこ揺れてきた。初めて乗船する学生は次々と脱落。

18時半から航海打合せ。その後コアメンバーだけ残って、飲みながら観測内容、学生のワッチ体制について協議。サイスミック中にクジラがでたらエアガンを止めないといけないというガイドラインがあるとのこと。クジラは見たいが、エアガン中はやめてほしい。

23時就寝。

2016年1月28日木曜日

いきつけの中華(1/28)

乗船2日目、5時半頃目が覚めた。乗船直後はいつものことだが、眠りが浅いので、夢をたくさんみた。

前の晩にはよくわからなかったが、主席部屋からの外の風景を眺めると、火山島らしく急峻な山々の稜線が目に入る。おもしろい。真正面には、三角形の山の頂に乳首のような突起がのっかっている山が正対している。その手前には昔の砦の跡らしき物も見える。

1甲板の倉庫から私物の箱をいくつか部屋に運び上げ、これから1ヶ月間暮らす部屋のセットアップ。

7時20分、いつもの朝食のアナウンス。ぞろぞろと食堂へ。久しぶりの白鳳丸の朝食だ。

9時からエアガン関係の準備作業。中村さんはじめ、日本海洋事業の那須さん、MWJの伊藤さん、亀尾さんらがホースの準備を展開。私は足手まといにならない程度にお手伝い。

夕方のSANPANで街へ。皆はスーパーマーケットに買い出しに行ったが、私は1時間ほどウォーターフロントをブラブラ散歩。土産物屋は既に閉まっていて買い物も出来ない。仕方がないというわけでもないが、ビールを1杯。

その後、乗船者ほぼ全員で例のチャイニーズレストランへ。5年前にポートルイスに滞在した時にも何度か通って、独自のメニューリストをまとめているいきつけの中華屋さん。サトヒロさんが先導して店を目指すもののすぐには見つからず、怪しい街路をウロウロ。チャイナタウンの門を過ぎた路地に目当ての中華をようやく発見。5年前のかすかな記憶では2階に上がったフロアにレストランがあったのだが、確かにその通り。

その名も「新海豊大酒楼(Hoy Foong Restaurant)」

ちょっと薄い地ビールをたらふく飲んで、独自の星システムで高評価なメニューをいくつか注文し、後半はまだ星もコメントもない新メニューにチャレンジしながら2時間ほど会食。航海の成功を祈念。

独自メニューリストとは?
店のメニューは英語で料理名と説明が書いてあるだけなので、実際に頼んでみると予想外の物が出てきたり、味がイマイチだったりしたのだが、それを克服すべく大気海洋研の方々が足繁く店に通って写真とコメント入りの独自メニューを作っているのです。ポートルイスには、少なくとも我々の航海であるKH-07-4、KH-10-7で寄港し、過去2回分の蓄積のおかげで、料理の注文もかなりスムーズ。ただ、日本語で書かれた独自メニューを見せながらの注文なので、ウエイターのあんちゃんもなかなかやるものだ。

ポートルイス港と山々
街(ウォーターフロント)から白鳳丸を眺める

いきつけの中華屋を目指してウロウロ
発見
明日からの航海の成功を祈って
新たに開拓したメニューの格付けとコメントを記入。3年後に来た時にきっと役立つはず。




2016年1月27日水曜日

SAMPANで乗船(1/27)


ドバイ経由のフライトで17時前にモーリシャス空港に到着。日本との時差はー5時間。日本では夜10時。高知を1925分に出発したので、おおよそ27時間の旅。






やっと着いた。

外の気温は29度との機内アナウンス。窓から眺めた風景は、ドバイと違って、インド洋の島らしく緑の大地と火山地形が印象的だ。それから、サンゴ礁も。

空港ロビーでは、モーリシャスに先乗りしていたスイスから乗船するEriさんと合流。インドから乗船するMonojとはドバイ空港で既に合流していた。バスで40分くらいかけて島の北側のPort Louisの街へ移動し、白鳳丸が停泊しているウォーターフロントへ。遠くに白鳳丸の船体が見える。

ウォーターフロントのSAMPAN搭乗口(coast guard)の近くのインドレストランでディナー。ビールを4杯?と焼きそば、インドカレーなどを皆でシェア。湿気が体にまとわりつくが夜になって風が心地よい。がしかし、ロングフライトの疲れと酔いで眠気がおそう。

22時のSAMPANで白鳳丸が停泊しているピアへ移動。5年前にもSAMPANを運転していた男が操船していた。2210分頃にようやく白鳳丸へ乗船。日本時間では夜中の310分。シャワーを浴びて、この日記を書いて、23時半就寝。長い一日だった。。。。

インド洋上空移動中

ただいまインド洋上空を南下中。ちょうど赤道を越えて南半球に入ったところです。
最近のロングフライトではWi-fiサービスがあるので、機中でネット接続が可能です。

 高知を昨晩出発し、羽田空港0時半発のエミレーツ航空便で一路ドバイへ。約12時間のフライトでした。しんどい。。。羽田空港でほとんどの乗船研究者が合流し、しかも交代する乗組員も同じフライトだったので、なんだか白鳳丸ご一行様的な雰囲気も。

夜明け間もなくのドバイ国際空港へアプローチしていくところで、中東の大地を初めて目にしました。まさに砂の国。砂漠のような乾燥の大地の中に点々と建物が見え始めたと思ったら、遠くにドバイの高層ビル群が突然見えてきました。ドバイのランドマーク、ブルジェドバイも。

3時間ほどのトランジットで、モーリシャス行きのエアバスA380(総2階建て機)に搭乗。ほぼ真南に移動中です。離陸時にはドバイの海側へ飛び立ったので、砂の国とは別の雰囲気も空から眺めることが出来ました。 海辺の大都会。

肩も腰もおしりも痛くなってきました。

あと数時間で真夏のモーリシャスです。

2016年1月26日火曜日

どこに行くのか?

夕べの子供たちの会話。

(12才長男) 今日でしばらくお父さんとお風呂に入れなくなるよ。
(5才むすめ)え〜〜、おとうさんどこいくがあ?
(12才長男)なんきょく!
(5才むすめ)なんきょくってどこぉ??
(12才長男)南極ってさっき言ってたでしょ。
(父)そうだなあ、南極って言ってもよくわからないわなあ。。。
(5才むすめ)「こうち」とか「なんこく」とかって言ってよ。
(12才長男)だからっ、なんこくじゃなくってなんきょく!

てなことで、実際にはなんこくでもなく、南極でもなく、南極海に行くのです。科学的には「南大洋インド洋区」と表現されることが多いですが、要はインド洋の南の方に調査に行くわけです。

昭和基地の北の方といった方がわかる人にはわかるかもしれませんが、要するに遠いところということで、娘は1ヶ月くらいしたら帰ってくるのだ、と納得しているもよう。

今夜のフライトでモーリシャスへ移動します。



2016年1月24日日曜日

週末

白鳳丸は食事もおいしいので、乗船前に何か特別に食べておこう!という気分にはならないが、とりあえず寿司でも食べておくかと家族で食事に行った。もちろん回る寿司に。

高知でも大手チェーンの回転寿司屋がたくさん出来て、何度か食べに行ったことがあるが、今回は地元スーパーが経営している店に初めて行ってみた。

大手チェーンのように子供が喜ぶ小技は無いけれど、地産地消を前面に出したちゃんとしたおいしい寿司がそこそこの値段で食べられた。とりあえず満足。

2016年1月13日水曜日

西海岸の夕日を眺めながら

La Jollaの海岸に沈む夕日。
IODPの会議でスクリプス海洋研究所に来ています。

将来のIODP掘削研究のプロポーザルを科学的に評価する会議。

南大洋のプロポーザルもいくつかあり、ホットな議論が展開されています。私も負けていられない!と気合いを入れ直して、白鳳丸の南極航海に臨みます!!

しかし、スクリプスのロケーションは最高。
こんなところに住んだら、気分良く研究が進むのか、遊びほうけてしまうのか。。。。